入れ歯に「一生もの」はありません

部分入れ歯でも総入れ歯でも、入れ歯には「一生もの」は存在しない、ということは入れ歯患者さまに知っておいて頂きたいと思っております。
顎の骨や歯茎は、年齢とともに、また歯を失うことでゆっくりと痩せていきます。病気などで体重が著しく減少した時も、顎が痩せてしまうので、入れ歯が合わなくなります。入れ歯の素材によっては、長く使っていると、咬み合わせの部分がすり減って噛み切りにくくなることもあります。保険の入れ歯ですと、自費の入れ歯より材料が限られてしまうことによって、そのような現象が起こる確立がとても高いと言われております。
以前食べられていたものが、最近食べられなくなった場合、すり減ったことや歯茎の変化が原因かもしれません。また入れ歯にも歯石がついてしまうこともあり、自分ではなかなかとれません。

 入れ歯に限らず歯の修復物は人工物で、しかも毎日使うものです。これが半永久的でないのは当然でしょう。大切なのはいかに「自己管理していく」かです。入れ歯が完全に壊れるまで放置しておくのではなく、小さな故障が発生するたびに補修していくのです。歯科医院での定期健診は半年の間に2回、年に4回は受けると良いと思われます。歯科医院で、入れ歯をきちんと調整していれば、咀嚼システムが安定するだけでなく、口腔内の筋肉、顎関節、入れ歯の使い方などが、良い状態のまま維持されます。これでおいしい食事がとれ、健康の生活にもつながっていくのです。

また、新しく入れ歯を作り直すときの準備にも役立ちます。個人差がありますが、入れ歯の耐用年数はおよそ10年といったところです。新しく作る時にはエラーが出ることもありますが、入れ歯を使いこなす咀嚼システムが良い状態にあれば、調整にさしたる手間はかかりません。同時に慣れる苦労も少なくなります。新しい入れ歯を入れた時には、必ず違和感が出ますが、その違和感が小さくなるのです。こまめな調整を心がけ健康な生活をしましょう。